「ペットを連れての引っ越しって、普通よりお金がかかるの?」——初めて愛犬・愛猫と一緒に住まいを移すとき、多くの飼い主さんがこの疑問にぶつかります。結論からお伝えすると、ペットとの引っ越しは「通常の引っ越し費用」+「ペットの輸送費」+「ペット可物件ならではの初期費用」の3つが積み重なるため、事前に相場を知っておかないと想定より高くつきがちです。
この記事では、筆者自身が猫2匹と関東から関西へ引っ越した経験も踏まえながら、ペットとの引っ越しにかかる費用の全体像・動物別の輸送費相場・費用を抑える具体的なコツまでを、金額の目安つきでわかりやすく解説します。
ペットとの引っ越しにかかる費用の全体像
ペットとの引っ越し費用は、大きく分けて次の3階建てで考えるとスッキリ整理できます。
- ①通常の引っ越し費用(荷物の運搬)
- ②ペットの輸送費(ペットを目的地まで運ぶ費用)
- ③ペット可物件の初期費用(敷金の上乗せなど)
①通常の引っ越し費用の相場
まずベースとなる引っ越し費用の相場です。荷物量・移動距離・時期によって変動しますが、通常期(5〜2月)と繁忙期(3〜4月)でおおよそ次のようになります。
| 世帯タイプ | 近距離(〜50km)通常期 | 長距離(〜500km)通常期 | 繁忙期の目安 |
|---|---|---|---|
| 単身(荷物少なめ) | 3〜4万円 | 5〜7万円 | 1.5〜2倍 |
| 単身(荷物多め) | 4〜6万円 | 7〜10万円 | 1.5〜2倍 |
| 家族2〜3人 | 7〜12万円 | 12〜25万円 | 1.5〜2倍 |
繁忙期の3〜4月は同じ内容でも1.5〜2倍に跳ね上がることも珍しくありません。ペットのストレスを考えても、可能なら時期をずらすのが賢明です。
②③がペットならではの上乗せ費用
ここに「ペットの輸送費」と「ペット可物件の初期費用」が加わります。この2つを見落として予算を組むと、後から数万円単位で足が出ることになるので注意しましょう。次の章から詳しく見ていきます。
ペットの輸送方法別の費用相場
ペットを新居まで運ぶ方法は主に3つ。それぞれ費用感が大きく異なります。
方法1:自家用車で運ぶ(0〜数千円)
最もコストを抑えられるのが自家用車での移動です。追加費用はガソリン代・高速代のみで、近距離なら実質数百〜数千円で済みます。ペットにとっても飼い主が近くにいて安心しやすいメリットがあります。ただし長距離の場合はこまめな休憩と、車内の温度管理(特に夏冬)が必須です。
方法2:引っ越し業者のペット輸送オプション
大手引っ越し業者の中には、提携業者を通じてペット輸送を手配できるところがあります。費用相場は1万円〜3万円程度(距離・動物種による)。荷物の運搬と一括で頼める手軽さが魅力ですが、多くの業者で「輸送は提携先へ委託」という扱いになるため、料金と補償内容は必ず事前確認しましょう。
方法3:ペット専門の輸送業者・空輸
体調に不安がある子や長距離の場合は、ペット専門の輸送業者(ペットタクシー)や空輸が安心です。相場は次のとおりです。
- ペットタクシー(陸送):近距離5,000円前後〜、長距離は2万〜5万円程度
- 飛行機(空輸):片道5,000円〜3万円程度(航空会社・ケージサイズ・区間による)
空輸は短時間で移動できる反面、鼻の短い犬種(フレンチブルドッグ・パグなど)は熱中症・呼吸トラブルのリスクから預かりを断られる航空会社もあります。事前に各社の条件を確認してください。
【動物別】ペット輸送費用の目安
| ペットの種類 | 陸送(近距離) | 陸送(長距離) | 空輸(片道) |
|---|---|---|---|
| 小型犬・猫 | 5,000〜8,000円 | 2万〜3万円 | 5,000〜1.5万円 |
| 中〜大型犬 | 8,000〜1.5万円 | 3万〜5万円 | 1.5万〜3万円 |
| 小動物(うさぎ等) | 5,000円前後 | 1.5万〜2.5万円 | 要相談 |
| 熱帯魚・爬虫類 | 専門業者へ要相談 | 専門業者へ要相談 | 不可の場合多い |
熱帯魚や爬虫類は水温・保温管理がシビアで、通常の引っ越し業者では扱えないことがほとんど。専門業者への依頼が基本です。
ペットとの引っ越しで見落としがちな追加費用
ペット可物件の初期費用の上乗せ
ペット可賃貸では、通常物件より敷金が1〜2ヶ月分上乗せされるのが一般的です。家賃10万円の物件なら10万〜20万円の追加負担になります。これは退去時の原状回復(傷・臭い対策)に備えたもので、多くは「敷金1ヶ月+ペット礼金1ヶ月」といった形で設定されています。
健康管理・登録関連の費用
- 健康診断・ワクチン接種:3,000〜1万円程度(輸送前に求められることあり)
- 犬の登録住所変更:手数料は基本無料(転入先の市区町村で手続き)
- マイクロチップ登録情報の変更:オンライン申請で300円
引っ越し後30日以内に、犬の登録とマイクロチップ情報の住所変更手続きが必要です。忘れると迷子時に連絡が届かないので必ず対応しましょう。
ペットとの引っ越し費用を抑える5つのコツ
- 繁忙期(3〜4月)を避ける:時期をずらすだけで数万円変わります。
- 複数社で相見積もりを取る:引っ越し業者もペット輸送も比較が鉄則。1社目の提示額が最安とは限りません。
- 近距離なら自家用車を活用:ペットだけ自分で運べば輸送費をゼロにできます。
- 荷物を減らす:不用品を処分して荷物量を減らせばベース費用が下がります。
- 平日・午後便を選ぶ:土日祝や午前指定より安くなる傾向があります。
特に「相見積もり」は効果が大きく、一括見積もりサービスを使えば一度の入力で複数社の料金を比較できます。ペット可物件探しと引っ越し業者選びをまとめて進めたい方は、以下のサービスが便利です。
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ペットが安心して引っ越すための準備と当日の流れ
引っ越し1〜2週間前
キャリーケースに慣れさせておく、かかりつけ医で健康チェックを受ける、新居周辺の動物病院を探しておく、といった準備を進めます。環境の変化に敏感な猫は特に、早めのキャリー慣らしが当日のストレス軽減につながります。
引っ越し当日
ペットは静かな部屋やキャリー内で待機させ、荷物の搬出入で外に飛び出さないよう十分注意します。フードや水、トイレ、いつも使っている毛布など「匂いのついたもの」を手元に用意しておくと安心します。
引っ越し後
新居ではまず1部屋だけを開放し、徐々に生活範囲を広げていくのが鉄則です。食欲不振や下痢などの体調変化が続く場合は早めに動物病院へ相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 引っ越し業者にペットも一緒に運んでもらえますか?
A. 荷物と同じトラックに乗せることは動物愛護の観点から基本的にできません。多くの業者は提携のペット輸送業者を手配する形になります。ペットは飼い主が自家用車で運ぶか、専門業者に依頼するのが一般的です。
Q. ペット輸送の費用は誰に払う?補償はある?
A. 提携業者経由でも実費は別途かかります。輸送中の事故に対する補償の有無・範囲は業者によって異なるため、契約前に必ず確認してください。
Q. 費用を抑えるために一番効果的な方法は?
A. ①繁忙期を避ける、②複数社で相見積もりを取る、の2つが最も効果的です。合わせて数万円単位で変わることも珍しくありません。
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まとめ
ペットとの引っ越し費用は、「通常の引っ越し費用+ペット輸送費+ペット可物件の初期費用」の3階建てで考えるのが基本です。ペット輸送費は方法によって0円〜5万円と幅が大きく、動物の種類や距離によっても変わります。
費用を抑えるカギは、繁忙期を避けることと相見積もりを取ること。この2つを押さえるだけで総額が大きく変わります。大切な家族であるペットが安心して新生活をスタートできるよう、早めの準備と情報収集を心がけましょう。