「退去時にフローリングの傷で高額請求されるかも…」と不安を感じているペット飼育者は多いのではないでしょうか。実際、犬や猫を飼っているとフローリングへの傷はほぼ避けられません。
この記事では、ペット賃貸におけるフローリング傷の修繕費用の相場、国交省ガイドラインに基づく費用負担の考え方、そして退去費用を抑えるための具体的な対策まで徹底解説します。
ペット賃貸でフローリングが傷つく主な原因
まず、ペットによってフローリングがどのように傷つくのかを理解しておきましょう。原因によって費用負担のルールが変わるため、重要なポイントです。
爪による引っかき傷・すり傷
犬や猫の爪がフローリングに擦れることで生じる細かな傷は、最も一般的な損傷です。特に大型犬や爪を切っていないペットでは深い引っかき傷になることも。複合フローリング(合板)の場合、表面の化粧シートが剥がれるケースもあります。
尿・嘔吐物による染み・腐食
ペットの粗相による尿が浸透すると、フローリングの木材部分が膨張・変色・腐食します。特に放置した場合は下地材(合板)まで浸透し、修繕費用が大幅に膨らむ原因になります。臭いも残りやすく、脱臭クリーニングが別途必要になるケースも。
噛み跡・引っ掻き穴
子犬・子猫のイタズラによる噛み跡や深い穴は、単純な表面補修では対応できない場合があります。穴が開くほどの損傷は、フローリング材ごとの交換が必要になることもあります。
ペット賃貸フローリング修繕費用の相場(2026年最新版)
修繕費用は損傷の程度とフローリングの種類によって大きく異なります。以下に相場をまとめました。
部分補修(1〜3か所程度の軽微な傷)
| 補修内容 | 費用相場 |
|---|---|
| フローリング補修材での部分補修 | 1か所あたり3,000〜10,000円 |
| 専門業者による部分補修(引っかき傷) | 1か所あたり5,000〜15,000円 |
| 染み・変色の部分補修 | 1か所あたり10,000〜30,000円 |
1枚・数枚単位の張り替え
フローリング材を1〜数枚単位で交換する場合、材料費+施工費の合計で以下の相場になります。
| フローリングの種類 | 1枚あたりの費用相場 |
|---|---|
| 複合フローリング(一般的なタイプ) | 8,000〜20,000円/枚 |
| 無垢フローリング | 15,000〜40,000円/枚 |
| クッションフロア | 3,000〜8,000円/㎡ |
部屋全面の張り替え費用
傷の範囲が広すぎて全面張り替えが必要な場合、6畳1部屋で以下の費用がかかります。
- 複合フローリング(6畳):80,000〜150,000円
- 無垢フローリング(6畳):150,000〜300,000円
- クッションフロア(6畳):30,000〜60,000円
1LDK〜2LDKの物件で全室張り替えとなると、30万〜80万円以上になるケースもあるため、注意が必要です。
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無料でリフォーム費用を相談する →退去時の費用負担:国交省ガイドラインの考え方
賃貸の退去費用については、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が基準になります。ペット飼育の場合は通常よりも借主の負担範囲が広くなりますが、ルールを正しく理解することが重要です。
通常使用による経年劣化は貸主負担
フローリングは通常の使用でも年数とともに劣化します。この「経年劣化」については、原則として貸主(オーナー)が負担します。一般的なフローリングの耐用年数は8〜15年程度とされており、居住年数に応じて借主の負担割合が減少します。
たとえば入居5年後に退去する場合、フローリングの残存価値分(残り5〜10年分)のみが借主負担の対象になります。
ペット飼育による損傷は借主負担
ペット飼育による傷・染み・臭いは「通常の使用を超えた損傷」として、借主負担となります。特にペット可賃貸の契約書に「原状回復義務あり」「ペットによる損傷は全額借主負担」と記載されている場合は要注意。
ただし、「ペット可物件でも過度な原状回復特約は無効」とされる判例もあります。修繕費用の全額請求が不当と思われる場合は、消費者センターや弁護士への相談も選択肢の一つです。
入居時からの傷は負担対象外
入居前から存在していた傷や汚れは、借主の負担対象外です。入居時に内見・入居立会いで傷の確認・記録をしておくことが、後々のトラブル防止に繋がります。
退去費用を抑えるための3つの対策
① 入居時に傷の状態を記録する
入居直後に部屋全体の傷・汚れをスマートフォンで動画撮影しておきましょう。「元からあった傷」と「入居中についた傷」を明確に区別できるため、不当な費用請求を防ぐ証拠になります。動画はクラウドに保存しておくと安心です。
② フローリング保護グッズを活用する
入居後すぐに以下のアイテムを活用することで、傷の発生を大幅に抑えられます。
- ペット用フロアマット・タイルカーペット:爪傷・粗相を直接防ぐ(1,000〜5,000円/枚)
- フローリング保護シート:原状回復しやすい剥がせるタイプも存在
- 爪キャップ(猫用):引っかき傷を防ぎながら安全に使用可能
- 防水マット(トイレ周り):尿の浸透を防ぐ
③ 入居中の傷は早めにDIY補修する
小さな引っかき傷は、ホームセンターで販売されているフローリング補修マーカー(500〜1,500円)や補修パテ(1,000〜2,000円)で自分で補修できます。傷が浅いうちに補修すれば、退去時の費用を大幅に抑えることができます。
ただし、深い傷や尿による腐食はDIYでは対応が難しいため、専門業者に相談することをおすすめします。
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Q. ペット可賃貸でも敷金で修繕費を賄えますか?
ペット可賃貸では敷金が家賃2〜3か月分に設定されているケースが多く、軽微な傷であれば敷金内で収まることもあります。ただし損傷が大きい場合は敷金を超えた追加請求が発生することも。損傷の程度を事前に確認しておくことが重要です。
Q. 火災保険でフローリングの修繕費は補償されますか?
一般的な火災保険では、ペットの引っかき傷・粗相による損害は補償対象外です。ただし「個人賠償責任保険」の特約で対応できるケースもあるため、加入している保険の内容を確認してみましょう。
Q. 退去費用の見積もりに納得できない場合はどうすれば良いですか?
国交省のガイドラインや消費者センターへの相談が有効です。また、弁護士や行政書士への相談(初回無料の窓口あり)も選択肢の一つ。費用請求の根拠を文書で求めることで、不当な請求を防ぐことができます。
まとめ
ペット賃貸のフローリング修繕費用は、損傷の程度によって数千円〜数十万円と幅広く異なります。
- 部分補修(軽微な傷):5,000〜30,000円程度
- 数枚単位の張り替え:1枚あたり8,000〜40,000円
- 全面張り替え(6畳):80,000〜300,000円
国交省ガイドラインに基づき、経年劣化分は貸主負担・ペットによる損傷は借主負担が原則。入居時の記録、保護グッズの活用、早めのDIY補修の3つの対策で退去費用を抑えることができます。
フローリングの傷が気になる場合は、退去前に専門業者への相談を検討してみてください。